わたしはあまり実年齢とかみかけ年齢とか気にしないタイプだと思う。尤も自分のことに関しては服装であれ髪型であれ容姿であれ、ほとんどのことを気にしないタイプ。身も蓋もないなぁ。ただ、この国の高度経済成長と自分の成長とがぴったり一致していることだけは、何かにつけ目に付く。
貴重な夏休みの間、四谷に住んだときから訪ねたいと思っていた「新宿歴史博物館」が開いていたので立ち寄った。たまたま「憧れのかたち─家電に見る昭和の暮らし」という企画展が開かれていた。展示されている家電の8割ほどを実際見て聞いて触って過ごしてきた。自分の半生がそこにあるかのようだった。
だから自分の世代のことを言い表すなら「昭和─高度成長世代」と呼んで良いだろう。一口に「昭和世代」と呼ばれたくないという思いもあるかな。何せ昭和は63年と13日もあったのだから。
子どもたちは皆平成生まれ。特に3番目は西暦2000年生まれだから「ミレニアム世代」だろうか。そして3人とも間違いなく「ゆとり世代」だ。「ゆとり」にはどうしても揶揄感があるので本人たちは厭がるだろうなぁ。
マーケティングの父と呼ばれているらしいフィリップ・コトラーは、顧客を5つの世代に分類し、「何歳頃からインターネットに触れてきたかという点で、彼らの価値観やアプローチ手法は大きく異なる」と書いているそうだ。
わたしが初めてワープロを手にしたのが27歳の頃。パソコンは33歳頃。翌年ウィンドウズ95が発売されて一気にインターネットという言葉が(文字情報のやりとりが主体だった!)一般化した。ユビキタスという言葉が一つのゴール、それも当時はかなり遠い先を指していたのに、今ではスマホによってそれがほぼ実現している。確かにネットへの接触が世代を分ける指標だな。
それでも、やはり最後は「人と人」、そのふれ合い度合いをこそ社会的指標としたいものだな。コロナ世代はなおさら。